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なぜ今、企業ブランドが重視されているのか?

ポーラ・オルビスHDがグループ理念刷新「感受性のスイッチ」の意味

ポーラ・オルビスホールディングス

「人々の感受性を刺激し、人生を変えるほどのきっかけを与える存在になりたい」──。2029年に創業100周年を迎えるポーラ・オルビスホールディングスは2月、グループ理念を刷新した。新たに定めたミッションに込められた思いとは。

2017年2月、ポーラ・オルビスホールディングスは11年ぶりにグループ理念を刷新し発表した。2029年――すなわち12年後に迎える創業100周年を見据えたもので、新たな理念のミッションは「感受性のスイッチを全開にする」。「感受性」という独特の言葉選びにはどんな思いが込められているのだろうか。同社取締役コーポレートコミュニケーション室長の藤井彰氏は次のように語る。

「大事にしたいのは個性的なグループブランドであること。そのためには社員一人ひとりが個性的であれ、というメッセージが込められています。金太郎飴のように社員が同質化していくのではなく、個々人が内面を磨き続けて感受性を高めてほしいということでもあります。新入社員が入ってくると、(代表取締役社長の)鈴木もよく言うんです。『社会人になったからといって、会社員の型にはまる必要はない。個人として生きることの方が大事』と。私もまったく同感で、そういう社員が増えてきたら面白い会社になっていくと思います」。

ブランドの体現者を育成する

背景には、直販や通販といったダイレクトな販売チャネルを持つ化粧品事業の変化もある。2006年にホールディングス体制となった同社は2010年に上場。2020年を見据え数値目標を中心としたビジョンを当時発表しているが、その達成も近づいている。

グループでは事業会社のポーラが「訪問販売事業」という呼称を「トータルビューティー事業」に変更した。約13万人いた「ポーラレディ」も2016年、「ビューティーディレクター」と名称を変えた。約4.2万人に絞り込み、女性起業家として時には地方自治体などと連携しながらプロ人材の育成強化に乗り出している。

同社を取り巻くステークホルダーの中でも、藤井氏によれば「最も影響力があるのはポーラのビューティーディレクター」だという。…

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