広報というと、メディアに接する華やかな仕事などと思われがち。ところが長く現場を知るベテランは、酸いも甘いも知っている。それでもやっぱり、この仕事を続けてきたのは理由がある。
Q.1
近年、最も広報の力を実感したエピソード、仕事の醍醐味や面白さ、やりがいを感じた経験は?
人脈の大切さを痛感 広報の基本であり財産

日本コカ・コーラ
広報・パブリックアフェアーズ本部
広報部 部長
熊崎加奈子
広報の基本かつ財産である人脈の大切さを日々痛感しています。記者の方はもちろん、社内外のステークホルダーと「顔の見える関係」を日ごろからいかに築けるかが広報の世界では結果を大きく左右します。
良いニュースにせよ、悪いニュースにせよ突発的な出来事に対応しなくてはならない場面は必ず経験することです。その時に、「この人に話してみよう」と顔が浮かぶ関係がどれだけあるか。後々の情報源や企画のアイデアのもとにもなります。先日も本社の経営幹部が急きょ来日した際に、メディアの方に相談にのってもらい、改めてその重要性を実感しました。
25年ぶり値上げで販売増 PRから奇跡を起こした

赤城乳業
営業本部 マーケティング部 部長
萩原史雄
「2016年4月ガリガリ君60→70円、25年ぶり値上げ」。正直、販売数は前年比93%になると覚悟していました。しかし結果は、まさかの110%増。過去「ガリガリ君コーンポタージュ・梨」はPRから大ヒットしましたが、今回は値上げニュースから販売数アップ、まさにPRから奇跡を起こしました。
値上げに関する取材はすべて受け入れ、どんな質問にも正直に答えることで多くのメディアが様々な方向で値上げの背景をしっかり伝えてくれました。そして最後は …
あと72%