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担当者が語るIRの現場

女性顧客以外にも理解を促す千趣会のIR

千趣会

従来の定型的な情報開示に留まらず、多様な方法で株主や投資家、アナリストに社の魅力を伝えようと試みる、IR実務担当者が登場します。

個人向けのコーポレートサイトは平易な文章を心がける。統合報告書は一貫したストーリーのもと、内容を簡潔にまとめている。

千趣会は1955年に毎月「こけし」を職場の女性にお届けする頒布会事業から始まりました。現在は「ウーマン スマイル カンパニー」という企業ビジョンのもと、通信販売事業「ベルメゾン」を中核に、ブライダル事業、法人事業、保育事業なども展開しています。通信販売は基本的にお客さまと直接顔を合わせることがなく、商品も購入前に手に取っていただけません。当社の92%を占める女性のお客さまにはECサイトやカタログをよく知っていただいていますが、男性の方にはなじみがない上、実際の事業モデルや利益の仕組みについても他の小売業と比べると分かりにくいかもしれません。その中で当社への理解を深めていただこうと注力しているのがコーポレートサイトと統合報告書です。

株主優待品が「ベルメゾン」のお買物券ということもあり、「株主=お客さま」と考えています。実際、個人投資家の割合は31%と他社と比べて多いのが現状で、個人投資家の方にも「当社の商品企画力、開発力などの強みを理解いただき、長期間保有いただくことでファンとして支えていただきたい」との思いから、誰でもアクセスできるコーポレートサイトを平易な表現で分かりやすくしました。また経営層の横顔なども見せていくことで、株を初めて持つ方に対しても親切で親しみやすいコンテンツづくりを目指しています。

例えば年2回の決算説明会などは ...

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