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なぜ地方創生に「広報力」が必要なのか?

個人旅行が6割で再訪率も高い 台湾人の観光は「マニアック化」へ

樂吃購(ラーチーゴー)!日本

「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」は台湾・香港向けの日本観光情報サイト。月間ユニークユーザー数は約70万人。台湾人ライターが日本各地に赴き取材執筆している。

有楽製菓の菓子「ブラックサンダー」、漫画『スラムダンク』の舞台となった神奈川県の江ノ電・鎌倉高校前踏切、ローソンのスイーツ、業務用スーパー、北海道のコンビニ「セイコーマート」のお惣菜─これらはいずれも、台湾人がSNSでシェアしたくなる日本の商品や場所である。共通項は「日本にしかない」ということ。例えば同じコンビニでもセブン-イレブンやファミリーマートは台湾に進出しているが、ローソンは未進出のためプレミアム感が強いというわけだ。

2011年から台湾・香港向けの日本観光情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)!日本」を運営する、ジーリーメディアグループの吉田皓一代表は「台湾・香港の訪日客はリピーターが多く観光もマニアック化が顕著」と説明する。個人旅行の比率も60%と高いことから(観光庁調べ)、何度も日本を訪れている利用者の欲求は「佐賀の田舎の煎餅店で手作り体験をしたい」「ハーレーダビッドソン好きが集まる四国でツーリングをしたい」「農家に泊まりたい」などと、細分化している状況がある。

同社が台北で運営するアンテナショップで302人に調査した結果によると、海外旅行の情報源はウェブが8割以上を占める。次いでガイドブック(56.3%)、テレビ(27.5%)、パンフレット(7.6%)、新聞(6.6%)という結果だった(複数回答含む)。「自ら情報収集する意欲が高い点が特徴。自治体から台湾でのウェブを使った情報発信や効果検証について相談を受ける機会も増えている」とのこと。何より、台湾・香港の訪日需要は政治や天災、経済にまつわるリスクの影響を受けにくい点も大きい。

ガイドブック制作についても日本ほど編集のクオリティが高い媒体が少ないため、実は狙い目だという。同社では奈良市から相談を受け、台湾の女性向けガイドブックを制作したことも。このほか、3月には台北のアンテナショップに熊本県の観光案内所を設置し、台湾人にとって定番のスポットだけでなく人吉、黒川温泉や天草といったエリアのアピールにつながった例もある。

「成功のカギはターゲットを細分化し、ターゲット自身の目線で発信すること。一方で、訪日外国人を一括りで見てしまう企業や自治体が多いのが現状です。ウェブなどを活用して現地のニーズに密着した情報発信ができれば、一歩抜きんでることができると思います」と吉田氏は話している。

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