プロモーションや地域振興など、キャラクターの活用目的は様々。企業や行政発でヒットコンテンツを生み出すポイントについて、キャラクタープロモーションの第一人者・野澤智行氏が解説します。

9月10日~11日、高知県須崎市で開催された「ご当地キャラまつりin須崎2016」のエンディング。

しんじょう君(高知県須崎市)
9月10日~11日、高知県須崎市で「ご当地キャラまつりin須崎2016」が開催された。今年はふなっしーの初参加という話題性もあってか地元メディアやSNSを大いに賑わせ、2014年の初開催から5万人、6万5000人、9万5000人と毎年加速度的に来場者が増えている。
私もそうだが、須崎市の皆さんの温かさとおもてなし精神、旬の魚介類や鍋焼きラーメンなど、独自性の高いグルメなどによる得難い体験を重ねることで、須崎市および高知県全体への愛着を年々高めているファンやキャラ関係者は多い。
寄附額が前年比約300倍に
須崎市は人口約2万3000人、高齢化率が34.9%と全国平均(25.9%)を大きく上回るなど、日本中に散在する過疎地域に指定された市町村のひとつである(2015年1月時点)。そんな中、市のマスコットキャラクター「しんじょう君」と「ふるさと納税」に関することが明るい話題として挙げられる。
見た目のかわいさに加えてこれまでの全国各地でのイベント登場、とぼけた口調のSNS上の情報発信で得た地域内外のファンや高知県の応援も後押しして、「ゆるキャラ®グランプリ2016」のランキングで暫定1位を堅持していること(10月3日時点)、市へのふるさと納税が2014年度の寄附件数35件、寄附金額200万7000円から、2015年は4万2527件、5億9743万2722円に大幅アップして今も勢いが衰えない …