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専門メディアの現場から

シニア層を中心に発信するオートキャンプと車中泊旅行の魅力

八重洲出版『AUTO CAMPER』

業界ごとに存在する数多くの専門メディア。広報担当者にとっては、メディア対応の登龍門となることも多いでしょう。その編集方針やヒット企画、注力テーマを聞き、関係構築のヒントを探ります。

B級観光スポットにも注目 密かな名所も発掘する
鋸山(のこぎりやま)や江川海岸など車で行ける房総のB級観光スポット特集も楽しい。

RV車やアウトドアライフが盛り上がりを見せた1990年代初頭。オートキャンプやキャンピングカーの情報を提供するために創刊したのが『AUTO CAMPER(オートキャンパー)』だ。「オートキャンプ」とはキャンプ用品の片づけにストレスを感じ始めた愛好層に向け、自動車がキャンプ場の中まで乗り入れ、車のすぐ横にテントやタープなどを張る形式を指す。

その後、「道の駅」の整備などで車による長距離旅行が盛んになり、現在では「オートキャンプ」「車中泊旅行」が同誌の2本柱となる。読者はキャンピングカーを保有するなど金銭・時間ともに余裕を持つシニア層とその子ども。小さなころからオートキャンプの楽しさを知る30~40代層が中心となる。

キャンプ料理や秘所紹介も

キャンピングカーの新車情報以外にも、オートキャンプやアウトドアを楽しむ様々な記事が豊富。例えば9月号「時短!簡単!豪華!?クッキング」では、ダッチオーブンを使い自然の中で味わう彩り豊かなパプリカの肉詰めや、車内に常備する食材に旅先で手に入れた旬のフルーツを載せたデザートなどのつくり方を解説している。また同号の「房総半島の海と山を巡る」特集では首都圏に近いとは思えない深山幽谷の中、石仏のある「鋸山(のこぎりやま)」や、推定38代にわたり島の当主一家のみが住む島などの隠れた名所を紹介する。

愛車自慢のコーナーで誌上に登場するキャンピングカー保有者はシニア層が目立つ。「定年後に夫婦の新たな楽しみとしてオートキャンプを見つけた方も多いですね」と小口泰彦編集長は語る。その層の読者には車中泊で使用するサービスエリア情報やグルメガイドも歓迎される。ネットでも入手することができるが …

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シニア層を中心に発信するオートキャンプと車中泊旅行の魅力(この記事です)
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