様々な領域で活躍中の広報パーソンに、転機となったエピソードや仕事における信条、若手へのメッセージなどを伺います。
社会人生活の25年間、広報職ひと筋という岡部一志氏。社長交代をはじめ、様々な出来事に向き合ってきた岡部氏に、広報の仕事の楽しさや信念について伺いました。
トップとの信頼関係が最重要
──岡部さんが考える、広報の醍醐味について教えてください。
自社のことをより正しく知ってもらうことに尽きます。オーディエンスに正しく知らせるためには、自分のもとに常に新しい、正しい情報が知らされるようにしますし、自らも取りに行くことになります。いつも新鮮で、仕事に飽きたと思ったこともなければ、他の職種に移りたいと思ったこともないんです。
ただ、「型」にははまりたくないといつも思っています。広報という立ち位置を活かし、もっと幅広い仕事に挑戦するよう心掛けていますし、実際に広がっています。
──2015年に現在の平野拓也社長が就任しました。社長交代時の広報の役割とは。
社長交代はトップの人となりや今後の方針を広く伝えられる、広報にとってまたとないチャンス。特に最初が肝心です。
かつて、当社が初めて外国人の社長を迎えた時のことです。彼の希望に沿って発信する内容を決めていった結果、望ましいアウトプットにはならなかったのです。メディアや社会の視点を踏まえて助言をしなかった広報のミスでした。
2年後その社長が本社に戻る時、このことを覚えていて、次期社長就任の広報戦略の立案を早い段階から任され、一緒に考えてくれました。その経験を活かし ...
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