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「戦略的社内広報」で社員が変わり、会社が変わる。

合唱団も活動中!CEOと社員が楽曲制作で企業ブランディング

セイコーホールディングス

セイコーホールディングスは3月、ブランド・ミュージックビデオ「Art of Time」をウェブ上で公開し、120万回再生を突破。グループ間のインナーコミュニケーションのツールとしても機能している。

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2011年の東日本大震災直後から東北3県と東京で復興支援コンサートを実施。今年3月11日の開催で通算20回目に。

5月に東京・虎ノ門から銀座へ移転したセイコーホールディングスの新社屋では、始業時と終業時に館内放送で、あるオリジナル楽曲が流れている。タイトルは同社初のグループスローガンでもある「時代とハートを動かすSEIKO」。作曲はCEOの服部真二氏で、歌詞は社員から公募した。

3月にはこの楽曲を使用したブランド・ミュージックビデオ「Art of Time」もウェブ上で公開した。ビデオの舞台は、1200もの機械式腕時計のパーツでつく られた街。歌手・やくしまるえつこさんの歌声にのせ、熟練の時計職人の指の動きでパーツの動きがつながり、やがて時計が完成し動き出すという内容だ。YouTubeでは公開から約3カ月で120万回再生を突破。ビデオは新社屋のエントランスにある世界時計のLEDビジョンでも流れている。

音楽が事業会社の垣根を越える

セイコーホールディングスの社内広報は秘書・広報部が担当しており、グループ全体でイントラネットを活用した情報発信などを実施してきた。課題としては2001年に持株会社となって以来、各事業会社を分割したり製造会社が統合したりと、グループとしての一体感を持ち続けることが難しくなっているという点が挙げられる。

その中で初めてグループ全体のスローガン「時代とハートを動かすSEIKO」を制定したのは2014年5月のこと。これまでのスポーツを通したブランディングに加え、近年は音楽を柱としたブランディングや協賛活動にも注力しており、2015年2月には専任部署として「ブランド推進二部」を新設した。

「『Art of Time』の楽曲と動画はその象徴的な取り組み。これまでグループを横断したインナーコミュニケーションのツールはなかったが、この施策をきっかけに事業会社の垣根を越えたつながりを形成できた」と話すのは、ブランド推進二部長の遠藤毅氏だ。

その活動のひとつが、ブランド推進二部がマネジメントする合唱団やダンスチームである。現在、合唱団員は20人。各事業会社から定期的に銀座の和光に集まって練習を重ねている。社内イベントなど発表の場を設けており、最近では今年3月11日に都内で主催した震災復興支援コンサートで、趣旨に賛同した稲垣潤一さん、辛島美登里さんらプロの歌手と同じ舞台に立つ機会を得た。服部CEOもダンスチームや合唱団と一緒に「時代とハートを動かすSEIKO」をその舞台で歌い上げた。

「対外的には音楽を通じて、若年層やミドル層に対しSEIKOブランドの認知や好意度を高めていきたい。動画をウェブで公開したのは、ターゲットとの親和性を考えてのこと」と遠藤氏。2015年からはBS-TBSで1 社提供の音楽番組を復活させた。

「数々の計時支援などを通して認知度が高いスポーツブランディングに比べると、音楽を切り口とした活動はまだ弱い。今回のビデオを足がかりに、今後はより若い世代を意識した音楽ジャンルへの協賛活動、また若手ミュージシャンの育成支援なども視野に入れている」といい、新たなブランドイメージ構築に取り組んでいる。

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「Art of Time」の撮影総時間は3日間で70時間。楽曲の歌詞はイントラネット上でグループの社員から言葉やフレーズを公募し、CEOが曲をつけた。

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