箱根駅伝?大嫌いです(笑) 近畿大学×東洋大学のキーパーソンが初対談
大学をはじめとする教育機関にも今、PRの力が求められている。今回は東西を代表して近畿大学の世耕石弘氏、東洋大学の榊原康貴氏が初対面。ともに2014年度の入試からいち早く完全ネット出願に切り替え、志願者数ランキングでも上位を占めるほか、それぞれの形で「攻めの広報」を展開し続けている。そして奇遇にも、1969年生まれ同士という両名による公開対談を行った。
社会に広がるPRの力
教育機関や非営利団体、医療法人など広報のフィールドは広がっています。社会を動かし、新たな価値を生み出してきたPRパーソンの活躍に迫ります。
ユニバーサルマナー検定2級の実技研修の一場面。高齢者体験キットを着用した受検者に説明を行う、岸田さん(右)。高齢者や障害者への対応マナーの普及・啓発からPR業務全般を担う広報部長として、同社の成長を支える。
ミライロ 広報部長 岸田奈美さん
障害の有無や性別、年齢、国籍にかかわらず、誰もが利用しやすいデザインは「ユニバーサルデザイン」と総称される。そのコンサルティングを手がけるミライロ(大阪市)は、2010年に学生が設立したベンチャー企業だ。これまでユニバーサル・スタジオ・ジャパンの施設改善提案や、ザ・リッツ・カールトン大阪の接客応対研修、近年では日本財団パラリンピックサポートセンター(東京・港)のオフィス設計の助言など多くの実績を持つ。
そんな同社で、2013年から広報部長を務めているのが岸田奈美さんだ。トップをはじめ社内の誰もが認める「最もミライロを愛している社員」として、創業期のベンチャーで広報の力を体感してきた。そして岸田さんが一貫してこれまで訴え続けてきたのは、「ユニバーサルデザインは福祉という枠組みを越え、次代のビジネスになる」という点である。
ミライロの企業理念は「バリアバリュー」。障害というバリアを、社会やビジネスの価値(バリュー)に変えていくという独自の視点だ。垣内俊哉社長をはじめ社員の約3割は何らかの障害があり、当事者の視点を活かした提案を強みとしている。高齢化が進む日本だが …