プロモーションや地域振興など、キャラクターの活用目的は様々。企業や行政発でヒットコンテンツを生み出すポイントについて、キャラクタープロモーションの第一人者・野澤智行氏が解説します。

5月29日の「ご当地キャラクターフェスティバルinすみだ2016」。大横川親水公園ステージでのエンディングの様子。

おしなりくん(墨田区おしなり商店街振興組合)
福島県白河市で5 月21日と22日、「ご当地キャラこども夢フェスタinしらかわ2016」が開催された。今年で4年目を迎え、福島県内と全国各地から160を超えるご当地キャラ、ご当地ヒーロー、萌えキャラが集結。2日間で18万5000人が来場し、地域の子どもやファミリーの笑顔が見られた大イベントであった。
熊本と大分に向けた応援も
この種のイベントは、いかに来場者の満足度と一体感を高め、地域に広く利益をもたらす仕組みをつくるかが継続に際しての重要なポイントとなる。開催地である福島県は東日本大震災から5年経っても福島第一原発事故などのダメージが甚大であり、部外者にはうかがい知れない苦労も多いと思われる。その中で、5月14日から大阪・伊丹発福島行きのフラワージェットを運航開始した全日本空輸(ANA)など、福島・白河に縁のある企業を各ステージの冠スポンサーにしたり、白河市の地元店舗で構成された実行委員会による第2回「全国しゅうまいサミット」を併催したりと、話題づくりや集客に直結させる創意工夫や進化が随所に見られたことは、極めて興味深い。
大会本部には「熊本へ恩返しをしよう。」のキャッチフレーズとともに熊本地震被災者支援の募金箱が設置され …