業界ごとに存在する数多くの専門メディア。広報担当者にとっては、メディア対応の登龍門となることも多いでしょう。その編集方針やヒット企画、注力テーマを聞き、関係構築のヒントを探ります。

「東京おもちゃショー」で保護者にアンケート
8月号では、「おもちゃはいつ、誰が、どこで買っているのか」を調査するために、「東京おもちゃショー 2015」に来場した、2〜10歳の子どもを持つ保護者に聞き取り調査を行った。217人分のデータをグラフとしてまとめたほか、クリスマスと誕生日に買ったプレゼントに関しては全回答を公開した。
新製品情報が不動の人気
1903年に創刊した『月刊トイジャーナル』は、東京玩具人形協同組合が制作する玩具業界の専門誌だ。記事は玩具を主体に雑貨、ホビー商品まで幅広い分野をカバーする。読者は全国のメーカー、問屋、販売店などで、大手玩具メーカーから街の玩具専門店まで多岐にわたる。
「読者は小売店が多く、近年は売場の多様化によって、家電量販店やネット通販事業者とともに雑貨店や書店なども増えてきています」と編集局リーダーの藤井大祐氏。
約120ページに及ぶ誌面は、前半が業界関連のニュースや特集などの「読んでためになる情報」、後半は売場情報や小売店アンケート、売れ筋ランキングなど「商売に直結した情報」を掲載。様々なコンテンツで構成されるが、特に新製品情報には誌面を割く。
「小売店にも新製品の情報は届きますが、膨大な数なので一つひとつ見るのは大変。一覧で見られるのが好評で、一番読まれていますね」。
誌面づくりは編集部のほかに、メーカー、問屋の社長、幹部役員で構成されるトイジャーナル委員会の意見が反映されるのも当誌ならではだ。
「母体が組合という性質であることや、編集長が日本玩具協会の委員も務めているため、業界全体の広報としての役割も担っています」と語る。
求める情報は業界を問わず
国内の玩具市場規模は2014年度で …