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元アップルの企業家が挑戦した、テレビで「孫の姿」届けるデバイス

実家のテレビに孫の写真や映像を届けるサービス「まごチャンネル」。「テレビ」の可能性に注目し、高齢者でも使いやすいサービスを実現した。

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「まごチャンネル」は、高齢者でも簡単に使える、“人にやさしい”サービスを目指してつくられた。操作は、普段使っているテレビリモコンを利用するので、高齢者でも簡単だ。

それは、個人的な思いから始まった。「最近はFacebookなどのSNSがあるので、海外にいる友人でも遠くにいるようには感じない。でも自分にとって一番大切な存在である親や家族は、依然として遠いまま。なぜ、それを解決できないんだろう?」。

高齢者にとってSNSは身近なツールではなく、スマートフォンやPCでは満たせないニーズが存在する。ならば、新しいプロダクトは自分でつくればいい。チカクの梶原健司社長はそう考えたと言う。梶原氏は1999年、新卒でアップルの日本法人に入社し、マーケティングや新規事業などを経験した。2011年に退社した後、この気付きをもとに新しいコミュニケーションツールの開発に着手した。

ブレイクスルーとなったデバイスは、テレビだ。PCをテレビにつなぎ、そこに孫の写真や動画を映し出すと、親も喜んで見るようになった。サービス概要は見えてきたので、あとは楽に使えるように改善していけばいい。梶原氏がアップルで学んだことのひとつが、徹底したユーザー視点だ。「テクノロジーに人が合わせるのでなく、テクノロジーが人に寄り添わないといけない」。

数々の検証・改善を繰り返し、デザインも70回以上練り直したプロダクトは、「まごチャンネル」として完成。受信ボックスは、家の形をしたシンプルなデザインにした。「マーケティングのコストを抑えるためには、一度で覚えてもらえるような、商品名やデザインにすることが重要です」。

「まごチャンネル」は2016年春から発売する。開発費・製造費の調達も兼ねて、チカクは2015年9月にクラウドファンディングで、先行予約を開始した。目標金額100万円のところ、受付開始から2日で300万円、10月時点で500万円を突破するなど、大きな反響を呼んでいる。

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データを送る側は、スマートフォンに専用アプリをインストール。アプリを使って動画や写真を撮影するだけで、自動的に実家のテレビに送ることができる。


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受信ボックスは、シンプルな家の形にデザイン。新しい動画や写真が届くと、家の窓に明かりが灯るようになっている。

チカク 共同創業者兼代表取締役 梶原健司氏

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