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岩手県が位置ゲームベンチャーと組んだ理由とは

モバイルファクトリー/岩手県

岩手県では10月、新たにベンチャーとの連携協定が実現した。県の職員有志による「ゲームノミクス研究会」が発端となり、位置情報を活用した観光振興に取り組んでいくのが狙いだ。12月からの本格的な始動に向け、双方で準備を進めている。

締結式には一般メディアを意識し ゆるキャラ「そばっち」も登場
10月5日に都内で行われた連携協定締結式には、ゲーム系のほか、一般メディアの姿も見られた。モバイルファクトリーの宮嶌裕二社長、千葉茂樹岩手県副知事のほか、ゆるキャラ「そばっち」も登場させ、会場を盛り上げた。

ゲームで鉄道や飲食店へ送客

今年10月、岩手県とモバイルファクトリーが連携協定を結んだ。これにより、同社の展開するモバイルゲーム「ステーションメモリーズ!(駅メモ!)」の特性を活かした観光振興に挑む。岩手県では既に位置情報ゲーム「Ingress」の研究などにも取り組んでおり、広く県の魅力をPRしたいという県側と、ゲームの付加価値を高めユーザー増につなげたいという双方の思いが一致した格好だ。

駅メモ!は2014年にスタートした、GPS機能を使った位置情報連動型ゲームだ。通勤や出張、旅行などの外出時に最寄り駅をGPSで位置登録していくというもの。いわゆる「位置ゲーム」と呼ばれるジャンルでは後発だが、駅メモ!は「駅」での位置登録に特化している点が特徴だ。他のユーザーと戦って「駅」を奪い合うこともでき、取り合いを有利にするためのアイテムも用意されている。月間ユーザー数は約5万人。日本には9千以上の鉄道駅があるが、既に約100人のユーザーが国内のすべての駅を制覇するなど、コアなファンもいる。

「駅メモ!のユーザーは外出する機会が多いという特徴があるので、リアルの場での体験がゲームの付加価値を高めます。沿線での飲食やお土産購入などの経済効果にも貢献でき、地方創生と相性がいいのではと考えています」とモバイルファクトリー取締役の宮井秀卓氏は語る。

2013年9月、同社はまず都内の料理店とコラボした来店促進キャンペーンを試験的に実施。来店時、ゲーム画面を見せて特定メニューを注文すると、シリアルコード付きステッカーが手に入る。これをゲーム内で入力すると、アイテムをプレゼントするという仕組みだ。Twitterなどで情報が拡散され、期間中約550人のユーザーが来店。店舗の売上も通常の1.3倍となった。

これを機に同社は、三陸鉄道や豊橋鉄道など、12団体とコラボレーション企画を展開。今年3月~4月に鹿島臨海鉄道で実施したキャンペーンでは、アイテム目当てに期間中2300人が訪問する盛況ぶりだった。

職員有志でゲーム研究会

一方、岩手県では ...

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