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「バーのレベルは銀座に匹敵」カクテルの街・宇都宮の文化

栃木県宇都宮市

「カクテルの街」である栃木県宇都宮市には、一流のバーテンダーを志す若者たちが移り住む。市井の人々による文化が、街の魅力をつくり出す。

「夢酒OGAWA パイプのけむり」は、オーセンティックバーの草分け的存在でもある。

宇都宮市は、カクテル技能競技の全国大会で、数多くの優勝者を輩出してきた「カクテルの街」だ。バーテンダーの業界では、その人数とバーテンダーのレベルは、銀座と比肩すると言われているほどだ。

1989年、第15回全国バーテンダー技能競技大会で総合優勝を果たした小川信行氏は、「夢酒(ムッシュ)OGAWA パイプのけむり」のオーナーバーテンダー。後輩の育成に尽力し、宇都宮から何人もの総合優勝者を輩出してきた立役者の一人である。「『東京に負けるものか』という思いで、全国ナンバーワンを目指してきました」。

優勝者を出すたびに宇都宮の評判は全国へ広まり、次第に、バーテンダーを目指す若者が他県から移住してくるようになった。優秀なバーテンダーたちが切磋琢磨し合い、良質なバーが増えたことで、カクテルを愉しむ人々も増えた。こうした風土が「カクテルの街」の礎を築いてきた。

1999年5月には、カクテルのPRと地元の活性化を目指す市内のバー38店舗のバーテンダーによって、「宇都宮カクテル倶楽部」が発足。年2回開催のイベントでは、市の中心街にある屋外スペースに県内外から多くの人を集める。「市をあげてカクテルを推すのは全国初。表舞台に出ることのなかった我々に、行政がきちんと対応してくれたのが、うれしかったですね」。

地域再生プランナー・久繁哲之介氏は、著書『地域再生の罠』でこう書いている。「宇都宮市は『どこの街にもある資源』を、市民が小さなお店などで、交流や創意工夫を通して地域づくりに活かす先進地である。(中略)……宇都宮市は『ギョウザ、カクテル、ジャズ』という地域にある資源に光をあてる『心と文化』がある」。

「カクテルの街」は、市井の文化によって支えられている。

(写真上から)第15回全国バーテンダー技能競技大会の総合優勝カクテル「フローラ・オブ・ゴールド」。小川氏のバーでは、市内で採掘される大谷石のコースターが使われている。

夢酒 OGAWA パイプのけむりオーナー 小川信行氏

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