プロモーションや地域振興など、目的に応じた企業や行政団体によるキャラクター活用事例と、ヒットを生み出すポイントについて、キャラクタープロモーションの第一人者・野澤智行氏が解説します。

9月20日、佐世保公園メインステージでの「SAIKAIアメリカンフェスティバル2015」登場キャラやパフォーマーが大集合したエンディング。前列右から2番目が「ぼな」、5番目が「さな」、中列左端が「せな」。中央にそびえ立つのが「ベイガ船長」(長崎県南島原市)。
アメフェス復活で大集合
長崎県佐世保市は、人口約25万3000人、長崎県第2の都市である。1889年に旧海軍鎮守府が開庁されて以来、それまで4000人程度の半農半漁の村が急激に発展し、横須賀、呉に並ぶ軍港として、最盛期の1944年には人口が29万人近くに達した。終戦で人口が半減するも、その後の米海軍や海上自衛隊の基地設置、92年のハウステンボスオープンなどで、特例市の人口規模以上の賑わいをみせている。
今回私は、シルバーウィークの9月19日と20日に開催された「SAIKAIアメリカンフェスティバル2015」に行ってきた。前身の「西海アメリカンフェスティバル(アメフェス)」は、米海軍佐世保基地のニミッツパークを市民に開放して1985年に始まった、日米人気シンガーも登場する一大イベントである。かつては2日間で約20万人を集めたが、2001年9月11日の同時多発テロ発生の余波で、02年を最後に中止となっていた。
市民の要望で13年ぶりに復活した今回、アルバカーキ橋*1を渡ってすぐ、ニミッツパークに隣接する佐世保公園に、ご当地アイドルやパフォーマーたちに交じって、九州をはじめとする各地のご当地キャラたちが集結した。
SASEBOポップカルチャー協会の主要メンバーとして、地元・佐世保市のご当地キャラ「さなせなぼな」とマネージャーのスコブル博士こと諸岡龍明氏が一翼を担っていると聞いて自分も駆けつけた次第である。
ちなみに「さなせなぼな」は、佐世保市九十九島ドリームアイランド出身、昭和60年から現代にタイムスリップして ...