「成果が見えづらい」─。自社でメディアを運営する担当者にとって共通の悩みだ。継続的な運用による成果を上げるために、どのような指標とゴールを設定すべきか。オウンドメディアマーケティングなどを手掛ける小川浩氏が解説する。
モバイルを前提としているか
オウンドメディアは、簡単に言えば、現代におけるメールマガジンの代替的手段と思えばよい。モバイル×ソーシャル時代にあって、メールはもはやマーケティングの手段としては機能しなくなっている。
いまや若者はメールを使わず、LINEに代表されるメッセージアプリによってコミュニケーションをとっているし、ニュースコンテツの消費はSNSのタイムライン上で行うようになっている。しかもそれは、若年層だけでなく、中高年においても同様の傾向が見られている。
同時に、これまでウェブ上のトラフィックを集めるための代表的な手段であったSEO/SEMも、現在では昔ほど機能しなくなっている。なぜならモバイルユーザーは、あまりブラウザを使わないからであり、結果としてウェブ上の情報を検索するということが非常に少ないからだ。
現代のデジタルマーケティングにおいては、メールによるプッシュ型は時代遅れであり、消費者に喜ばれるコンテンツを制作し、モバイルで消費してもらい、ソーシャルでシェアしてもらうことで拡散されて、また新しいトラフィックを生む。これが基本だ。
オウンドメディアとは、コンテンツを制作する場であり、蓄積するコンテナである。消費自体はSNS上でしてもらえればそれでいい。
つまり、コンテンツマーケティングを活用していくうえで …