プロモーションや地域振興など、目的に応じた企業や行政団体によるキャラクター活用事例と、ヒットを生み出すポイントについて、キャラクタープロモーションの第一人者・野澤智行氏が解説します。
5月23日から開催されたグループ展「ご当地キャラクターの誘惑」にて、自分たちの作品を紹介する「有明ガタゴロウ」(中央)、「大崎一番太郎」(左)と大崎一番太郎のデザイナー・犬山秋彦氏(右)。有明ガタゴロウは歴史的作品をオマージュした「魚獣戯画」を手掛けた。
約90のキャラが下町に集結
5月30日と31日に東京都墨田区の押上エリアで「ご当地キャラクターフェスティバルinすみだ2015」が開催され、約90のご当地キャラが参加、12万人が来場した。6月6日と7日に開催された福島県白河市「ご当地キャラこども夢フェスタinしらかわ2015」(参加キャラ約190、来場者数17万人)ともども、今年で3年目を迎えて地域に根付いたように見える。2015年2月号で紹介した「1.小粒キャラを複数束ねて登場させ、量で圧倒することで、話題性と集客力を高める『キャラクター版AKB48』戦略」として定着している様子がうかがえた。
一方、2015年2月号や4月号で「3.特技を活かしたパフォーマンスで魅せて、コアファンを巻き込む『キャラクター版ももクロ』戦略」の背景として記したように、税金などの後ろ盾がない非公認キャラや商店街キャラたちに必要なのは、地域内外のコアファン獲得である。インディーズ系バンドや地下アイドルのように、たとえ絶対数が少なくても、熱量が高いサポーターの物理的・精神的な支援があれば、継続活動も可能となる。
そのためには …