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「ものづくり」技術と広報

介護用品「やすらぎチェア」海外で話題化の理由とは?

ユニケア

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「国際福祉機器展」に出品された「やすらぎチェア」。

2014年に海外メディアに取り上げられ、話題となった介護グッズがある。介護用品会社「ユニケア」(東京・文京)が開発した「やすらぎチェア」だ。いすの背もたれに人形が設置されており、その手を前に回すと、ちょうど抱きかかえられたような格好になる。座る人に安心感を与え、認知症患者の徘徊防止になる、と同社が開発した商品だ。

海外メディアで話題になったきっかけは、昨年10月、東京ビッグサイトで開かれた「国際福祉機器展」。この商品を出展したところ、展示会に来ていた、ある海外通信社の記者から取材を受けた。この日の記事は瞬く間に拡散され、ウェブをはじめとした様々なメディアに転載された。

「取材を受けたのはこの1社だけなのですが知らないうちに様々なメディアに転載されていたのには驚きました」と保木ゆに子社長は振り返る。「ウェブ上でニュースが拡散したことで、ユニケアという社名は知らなくても『このいすは見たことがある』と言ってもらえることも増えました。また、このニュースがきっかけで、CBSのテレビ番組から問い合わせがあり、医療番組で取り上げてもらえました」。

ただ、記事にはちょっとした誤解もあった。「認知症患者向け」ではなく「高齢者向け」と報道されてしまったことで、「日本人は高齢者をバカにしている」などとの論調もあったという。このため、今では同社ではホームページに、「やすらぎチェア」は介護用品であることをきちんと明示し、誤解を生まないようにしているのだという。

ひょんなことがきっかけで、世界で商品が話題になったユニケア。海外で話題化させるためのヒントは、意外なところに隠れているかも?

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