5月に発表された2015年3月期の決算が過去最高益に達した日立製作所。中西宏明CEOのもと、積極的に推進してきた海外事業が奏功した格好だが、堅調な業績の裏には2013年から地道に取り組むグローバルコミュニケーション戦略がある。
日立グループは、全世界にグループ企業900社以上、約33万人の従業員を抱える、日本の一大グローバルカンパニーだ。近年は特に海外事業展開に注力し、中でも海外インフラ事業が堅調に推移。円安傾向も追い風となり、今年5月に発表された2015年3月期決算では、営業利益は6004億円に上り、過去最高益を記録した。今年最終年度を迎える「2015中期経営計画」では、こうしたグローバル化の動きをさらに加速させ、海外売上比率を現在の47%から50%超まで引き上げる方針を打ち出している。
この計画をグループ一丸で推進するため注力しているのが、グローバルを見据えたブランドコミュニケーション戦略だ。様々なツールを用い各国の社員向けにアイデンティティの醸成を図るとともに、ステークホルダー向けに各国で統一感のあるブランドメッセージを発信している。陣頭指揮を執る、日立製作所のブランド・コミュニケーション本部長、溝口健一郎氏に聞いた …
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