ニュースリリースや会社案内、社内報、挨拶状、IRレポート……広報部門が関わる制作物は幅広く、ステークホルダーも様々です。今回は読者を対象に実施した「文章力」についての調査結果も紹介。まもなく新年度を迎える今、改めて「伝わる」文章術を学びます。
編集部調査によると、4割を超える広報担当者は「文章力に自信がある」一方で、あらゆるPRツール制作の悩みは尽きないもの。広報にとっての「書く力」とは─。セルフチェックをしながら、その本質を見つめ直してみましょう。
【調査概要】広報会議編集部「広報担当者『文章力』に関する調査」
調査方法/インターネット 調査対象/取材協力企業・『広報会議』読者・株式会社宣伝会議が主催する広報関連講座への申込者など
調査時期/2015年1月 有効回答数/162(いずれも匿名回答、任意で記入)
「好き」と「伝わる」は違う?
文章による表現を伴う制作物を多数取り扱う広報部門。日々発信されるプレスリリースはもとより、会社案内やコーポレートサイト、はたまた経営トップのメッセージや挨拶文など「会社の顔」として文章を作成する場面も多いのではないだろうか。対外的に発表する文書だけでなく、社内報の原稿執筆なども避けては通れない。一般の会社員に比べて多くの文章を書く機会に恵まれるのが、広報という仕事の特質ともいえるだろう。
そこで編集部では1月下旬、本誌の読者らを対象とした「文章力」に関する意識調査を実施した。162人の広報担当者らが回答した調査結果によると、「広報業務における“文章力”に自信がある(自信がある/まあまあ自信があるの合計)」という担当者は41.9%。さらに64.2%が「文章を書くこと自体が好き(好き/まあまあ好きの合計)」と答えており、「書く仕事に」対して、前向きに取り組んでいる傾向がうかがえる(図1)。
その一方で、「書く仕事」についての悩みは少なくない。下記にて、本調査で寄せられた広報担当者の生の声をもとに、各種制作物のステークホルダー別に「『文章力』のお悩みストレス診断」として整理・分類してみた。「好きこそものの上手なれ」といえど …