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IRの学校

新人IR担当広子と学ぶ「株主に伝わるプレゼンって?」

まぐまぐ 大森慎一

社長と綿密な打ち合わせを行い、IRの目的、各々の役割を共有できた広子。チームでつくり上げたIR資料を手に、意気揚々と勉強会に現れた広子に、次なる試練が訪れる……。

5時限目

プレゼンのスキルアップ

広子 ▶おはようございます。IR資料ができました!面談で話すシナリオもばっちりです。

大森 ▶おはよう。今日はいつになく元気だね。じゃあ、ちょっと見させてもらうよ。せっかくだから、今、プレゼンしてもらおうか。

プレゼンは表現力?対話力?

広子 ▶(ところどころつっかえながらもプレゼンをやり遂げる)あれ?社長が話した時はスムーズだったのに、多少引っかかりましたね。一生懸命覚えてきたのに……。

大森 ▶棒読みで表現力がないのは、慣れの問題だったりするから仕方ないよ。プレゼン中、目の前にいると想定したのは誰だった?

広子 ▶えっ?プレゼンの相手は、特に意識していませんでした。

大森 ▶そうか。単純に原稿を読んだから、逆に引っかかりが生まれたのかもね。ところで、この資料を見る可能性のある人はどんな方々かな?

広子 ▶個人投資家、機関投資家、ファンドマネージャーといったバイサイドの方々とセルサイドのアナリストなどです。

大森 ▶いいねえ。

広子 ▶敵を知ればなんとやら、と言いますから。それぞれのお仕事内容も調べちゃいましたよ、ふふふ!

大森 ▶おやおや。彼らはまるで敵のような言い方だね?

広子 ▶でも、会社を評価してもらえるか否かの勝負をする相手ですよね?

大森 ▶確かにそうなんだけど、共通の目的というか、目指す方向があるよね。

広子 ▶株価が上がる、ということですか?セルサイドはこれから株価が上がりそうな会社を薦めるだろうし、バイサイドは投資した先の株価が上がると嬉しいですよね。

大森 ▶そうだね。単純化すると、企業価値の向上は両者共通の想いだね。それぞれ関心事や観点が少しずつ異なるから、相手の観点に合わせて、プレゼンの強調部分を変えていくような工夫が伝わりやすさを増し、そういう工夫の積み重ねで …

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