2012年に創業50周年を迎えたファミリーイナダ。日本独自のマッサージチェアは米国でも評価されており、国内ではBtoB市場での事業展開とPRを開始する。
稲田二千武(いなだ・にちむ)
1940年生まれ。22歳で稲正万能工芸社を設立、自動マッサージ器「ファミリー・チェア」の製造販売開始。1970年商号をファミリーに変更。2002年藍綬褒章受章。2013年商号をファミリーイナダに変更。
ストレスチェック導入は好機
ファミリーイナダは2013年、グローバルでブランドを統一するため、商号を「ファミリー」から「ファミリーイナダ」に変更しました。この50年間、「一家に一台マッサージチェアを普及させる」を目標に、マッサージチェアに特化したビジネスを展開してきました。しかし、売上こそ毎年10%前後伸びていますが、テレビや冷蔵庫の普及率に比べると、マッサージチェアの普及率は20%前後とまだまだです。
普及率がなぜ伸びないのか。その原因を解明することが常に私たちのテーマとなっています。インターネットの時代となり、パソコンとにらみ合いながら仕事をする時間が増えました。体を動かすことが少なくなり、体がこわばったりストレスをためたりしている人が増えているようです。そうした疲れを癒すために、マッサージは今まで以上に必要とされています。
「マッサージ」と一口に言っても、マッサージ機器によるものや手で施すクイックマッサージ、エステのようなマッサージに鍼灸院などで行うマッサージなど、多様な種類があります。昨今はクイックマッサージの店が驚くほど増えているという流れもあります。しかもそこに通う人々の50~70%は …