ソーシャルメディア上の情報発信の有無を問わず、どんな企業にも「炎上」の可能性はある。「SNSが生活に浸透した今、思わぬ情報漏えいや問題投稿が発生することもある」と、プラップジャパンの別井孝士氏。3ステップで社内体制を整え、リスクに備えよう。
ネット炎上の元になる投稿は“火種”といわれる。これをネット上の著名人が取り上げたり、炎上をあおる“炎上ウォッチャー”が盛り上げたりすると関心が集まり、それが燃料となってさらに拡散。ひいてはマスメディアが取り上げ、社会的な事象になることも。
そもそも炎上とは何か?
今「炎上」という言葉を聞くと、いわゆる「ネット炎上」がすぐに想起されると思います。当社でも近年、企業から炎上の防止や対策についての相談を受けることが増えました。
炎上とは、問題のある投稿や何かの不祥事がきっかけとなり、ソーシャルメディア上でネガティブ情報が一気に拡散、注目を集めてしまう事態のことを指します。2005年くらいから使われ始めたといわれています。ネットユーザーの驚き、不安、批判、誹謗中傷などが爆発的に広がってしまう現象で、ブログやSNSのコメント欄に批判的なコメントが書き込まれ、Twitterなどのマイクロブログを通じて一気に波及していきます。
自分の行動を過度にネット上に投稿しすぎる習慣や、友人・家族との交流もソーシャルメディアで行うようなライフスタイルが、思わぬ情報漏えいや問題投稿につながってしまう。今はそんな時代に突入しています。
炎上事件が多発し、対策を講じる企業も増えていますが、一般の人のリテラシーの変化や社会の風潮などによって、望ましい対応も変わっていきます。本稿では、炎上のメカニズムから、具体的に必要な対策、またブラッシュアップの仕方までを解説します。
どうやって燃えていくのか?
ではまず、炎上が発生するまでの流れを把握しておきましょう。炎上が起こる際 ...