劇団四季との「キャッツフェイスパック」、上野動物園協力による「動物フェイスパック」。
宣材写真にもこだわりが。左は動物フェイスパックの「パンダ」で、クマザサエキス入り。
山本寛斎さんプロデュースの「ファッションフェイスパック」も。
PRのポイント⑴
商品力でニュースをつくる
市川染五郎さん監修の「歌舞伎フェイスパック」のほかにもシリーズ展開中。上野動物園、劇団四季「キャッツ」、山本寛斎さんとのコラボのほか、10月にはハロウィン用「モンスターフェイスパック」を発売。ユニークな商品を立て続けに投入し、話題に事欠かない。
一心堂本舗(東京・千代田)が製造・販売する「歌舞伎フェイスパック」の勢いが止まらない。2013年12月の発売以来、店頭・ECサイトともに品切れ状態が続いており、発売から10カ月で年間目標の15倍にあたる30万個(シリーズ累計)という売上を記録している。
「歌舞伎フェイスパック」は歌舞伎の化粧である「隈取」がデザインされているのが特徴で、肌のケアとともに歌舞伎役者に変身したような気分が楽しめる。近年、店頭には多数のフェイスパック商品が並んでいるが、その中でも異色のこのアイテム。広告費は一切かけず、発売直後からメディアの問い合わせが相次いだという。
テレビや雑誌で次々と取り上げられ、やがてユーザーがパックを楽しむ写真がSNSなどで拡散。日本の伝統芸能でもある「歌舞伎」をモチーフにしていることから、外国人観光客の土産需要を取り込んだのも成功の要因の一つだと言えるだろう。「2015年のさらなる売上拡大に向けて、増産体制を整えています」と好調ぶりを明かしてくれたのは、一心堂本舗の戸村憲人社長。自ら商品開発や営業、そしてメディア向けのPR活動にも取り組む戸村社長に広報戦略について話を聞いた。
「日本の新しいお土産」目指す
一心堂本舗は2011年に設立したばかり。江戸時代から続く「養生」という健康づくりのための思想を大切にしており ...