「広報もSEM(検索エンジンマーケティング)や、検索数を増やす工夫をすることで検索を通した情報拡散が見込めます」と解説するのは、シグナルの天野渉氏。SEOから一歩進めて、検索を“攻め”のPRに活用しよう。
- 広報視点で「検索前」「検索後」の世界を捉えよう
- 世の中に自社の話題を増やせば検索母数を増やすことができる
- ウェブ担当者と連動し、検索が増える機会をPRに活かす
検索を“攻め”のPRに取り入れるためのポイント
広報にも必要なSEMの視点
「SEO(Search Engine Optimization)=検索エンジン最適化」や、SEO を含めたマーケティング手法である「SEM(Search Engine Marketing)=検索エンジンマーケティング」というと一見、広報担当者とは関係のないことだと感じられるかもしれません。特に、マーケティングという言葉がつくと、「広報部門ではなくマーケティング部門の範疇じゃないの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
でもご存知の通り、インターネットが生活の中で欠かせなくなった今、企業と世の中とが良いコミュニケーションをとっていくには、人が「どのような検索結果に触れているのか」を無視できない状況になっています。自社の良いニュースや評判を世の中に増やすためには、PR発想に基づいたコミュニケーション戦略の設計が必要ですが、それに加えて「ウェブ上で情報を流通させる環境づくり」が不可欠です。
「検索エンジンマーケティング」は、その手段のひとつです。したがって、世の中に対する企業の窓口である広報担当者がSEMの概念を知ると、より良いコミュニケーションを実現できる可能性があります。そこで本稿では、広報担当者が情報を「発信」するにあたり、押さえておきたいSEMに対する視点をご紹介したいと思います。
SEM、2つのフェーズ
そもそもSEMとは何かというと、検索エンジンから自社ウェブサイトやブランドサイトなどへの訪問者を増やすマーケティング手法のことをいいます。具体的には ...