学生の成長意欲を刺激し、いかに「選ばれる」企業になるか――。企業間の人材競争が激化する中、採用広報にも新たなアイデアが必要だ。インターンや制度改革、そのPR活動まで企業の取り組みを探る。
第一志望で入社してほしい
「第一志望、ユニクロ」。アパレル大手のファーストリテイリングの採用広告には、こんな強いメッセージが打ち出されている。「第一志望ユニクロ、と言い切れるほど強く志望して入社をしてきてほしい」――。柳井正社長ともミーティングを重ねる中で、こうしたコピーが定まっていった。このメッセージからは、同社の採用への本気度が伝わってくる。
採用方法も、他社とは一線を画す独自の手法を取り入れている。ファーストリテイリングでは、2011年12月から、多くの企業が春・秋の採用を実施する中、期間を限定せずに通年で学生からの応募を受け付ける「通年採用制度」を導入。また、大学1年生~第二新卒まで自由に採用試験に応募できる制度とし、「学年や新卒・既卒、国籍を問わないオープンな採用」を目指す。応募は新卒生が多くを占めるとはいえ、留学を控えた学生など1~3年生からも応募があるといい、実際に内定が出ているケースもある。在学中に内定が出れば、内定者イベントや研修、アルバイトなどは案内するものの、基本的に卒業までの間を自由に過ごすことができる。
昨年登場した「第一志望、ユニクロ」の採用広告では、年収や退職率など ...
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