「社員参加型PR」の筆頭といえば、「恋するフォーチュンクッキー」動画が挙げられる。AKB48の楽曲に合わせ社員が踊る動画は社会現象となったが、参加した企業にその後、どのような変化が訪れたのだろうか。日本交通の担当者がこの1年の動向を振り返る。

ビデオアワードで表彰された企業はサマンサタバサ(最多再生回数賞)、サイバーエージェント(特別優秀作品賞)、日本交通(企画賞)の3社。8月19日、東京ドームのステージに各社の社員らが登壇し、AKB48との共演を果たした。
制作費50万、取材依頼も多数
8月19日、アイドルグループ「AKB48」のコンサート内で「恋するフォーチュンクッキー」ビデオアワードの審査結果が発表された。今回、受賞対象となった8団体のうち、企業はサマンサタバサ、サイバーエージェント、そしてタクシー会社の日本交通の3社。いずれも社員出演によるダンス動画を公開し、その再生回数は3社合計で1300万回以上にも及ぶ*1。
*1: 2014年9月上旬現在
中でも210万回を超える再生回数を記録した日本交通は、YouTube上での再生数に対するコメント率が3社の中でもトップに。約700件のコメントが書き込まれ、「ドライバーさんの制服と白い手袋がカッコイイ」「社長さん若いね!」「東京に行くと日本交通さんに乗ることが多くなりました」といった好意的なコメントが続いている。
同社が動画を公開したのは2013年10月10日のこと。前述の2社は既に公開済みで話題となっており、“後発”のスタートだった。日本交通の広報担当・野村貴史さんは「制作費は50万円程度ですが、この1年でテレビや大手メディアから多数の取材や問い合わせを受けました。少なく見積もっても2000万~3000万以上の広告効果があったと思います」と振り返る。
発案者は ...