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広報部長の心得

ベテラン広報部長3人に聞く「発表前の提携案件を記者に知られてしまったら、どうする?」

経営をサポートし、マスコミと向き合い、部員をリードする。そんな広報部長に求められる「心得」を経験豊富な先輩が伝授します。

今月の相談⑸
発表前の提携案件を記者に知られてしまいました。

秘密裏に進めていた他社との提携案件が、契約を交わすと決めていた日の1週間前に経済紙記者の知るところとなりました。メディア、経営陣、提携先への対応が必要になりますが、どんな順番で対処したらいいのでしょうか。

報道は不可避な場合は一社独占掲載を逆提案

最初にすることは、これ以上の情報漏えいと拡散を防ぐことです。経営陣や提携先の広報と状況を共有し、リーク報道に備えた共通のステートメントやQ&Aを作成し、一枚岩の体制を整えます。経営陣への夜討ち朝駆けを想定した準備も欠かせません。「報道は不可避」という前提で対応策を練ります。

リーク報道が避けられない場合の次善の策は、報道を自社にとって好ましい内容にすることです。記者も企業も、誤報を避けたい点では利害が一致します。非公式なリーク情報で不正確な記事を書くことは記者にとってもリスクがあります。こちらから正確な情報を一社独占で正式に提供することを逆提案し、記事の掲載タイミングや論調が自社に好ましい形になるように交渉しましょう。ピンチをチャンスに変える逆転の発想が必要です。

自社や提携先が上場している場合は、証券取引所や投資家への対応も忘れずに。IR部門と連携した資本市場関係者への迅速で丁寧な対応も、リーク報道対応時の重要な要素のひとつです…

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