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匿名記者が明かす残念な広報対応

内部ルール厳守で取材を潰した 某大学の残念すぎる広報対応

地方紙 東京支局 記者 Wさん

記者と広報は、なぜすれ違う?第一線で活躍するメディアの記者に本音で語ってもらいました。

取材ルールは“絶対厳守”

「ひと言、大学の広報に話しておいてもらっていいですか?話は通しておきますので」。

そのメールに気付いたのは、取材予定日の2日前だった。ある企画で取り上げる取材相手の写真を撮影する内容。取材の趣旨に沿い、その取材対象者が所属するスポーツサークルでの撮影を希望した。

すでに相手には了解を得て、サークルの代表にも快諾してもらった。ただ、このサークル活動が開かれているのが、ある大学内の施設。そのサークルの代表者から送られてきたメールだった。取材内容と大学はまったく関係ない。ただ、取材に協力いただく方に迷惑をかけてはいけない、と大学の広報に電話で了解を取ろうと思った。

「サークルの代表にも了解をもらっているのであれば問題はありません」。電話口に出た広報担当者は、初めはそう答えた。事前に取材の趣旨もメールで送っていた。

しかし、取材当日の夕方、別の広報担当者から連絡が入った。

「取材パスを事前に大学まで取りにきてください。決まりなんです」。

パスを受け取ることができる時間まで、あと2時間を切っていた。すでに、別の取材を入れていたため、「なんとかなりませんか」と頼んだが、「すみません。決まりなんです」と繰り返すばかりだった。

企業・団体にはそれぞれ、メディアの取材に対応するマニュアルがあると思う。報道する側もできるだけそのルールに従おうと思う。ただ、今回の場合は ...

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