日本各地で放送されているローカルの報道・情報番組の数々。地元情報に完全に特化している番組もあれば、そうでない番組もある。自社との何らかの接点を見出すことで、実は地方局も狙い目かもしれない。
『どさんこワイド179』のリハの様子。道内を台風が通過する日で、本番直前までリハが続いた。
北海道
夕方から早朝、昼と熾烈さを増す情報番組
地元密着で海外にも発信
一般的に、視聴者数が減る時間帯と言われている16〜18時。北海道では、1991年に札幌テレビ放送が17時〜19時までの2時間の情報生番組『どさんこワイド120(現:179)』を開始。圧倒的な視聴率を獲得したことから、一時は北海道の6局のうち5局が同時間帯に情報番組を投入するなど過熱化し、放送時間もワイド化が進んでいる。一方で、北海道ブランドの知名度を活かす試みとして、外国人MCが北海道の“人・モノ・コト”に触れ合い、体験した感動を伝える『LOVE HOKKAIDO』(北海道テレビ放送)といった番組も登場。中国やシンガポールでも放送し、活路を見出している。
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「30秒で商品PR」生中継コーナーは数カ月待ちの人気
今年10月で24年目を迎える『どさんこワイド179』は、北海道の夕方ワイド番組の先駆け的存在だ。タレント性のある局の看板アナを起用し、北海道のお茶の間に幅広く浸透している。同番組の人気とともに、局全体の視聴率向上にも寄与してきた。
「スタート当初は、視聴者数の少ないエアポケットの時間帯に自社番組を投入して営業的に成立するのか、幾度も検討を重ねたようです。結果的にどの局もやっていないことを最初に取り組んだことで、“どさんこワイド”が看板番組のひとつになった。何より局のイメージを打ち出せたことが、最も大きな収穫だったと思いますね」(プロデューサー・宮野聡氏)。
番組のトータルコンセプトは…