東洋経済オンラインから、NewsPicks編集長への移籍が話題になった佐々木紀彦氏。配信されたニュースをキュレーションするメディアで、編集はどう機能しているのか?その役割から最新のニュースの流通、今後の展望まで、電通PR細川氏が聞いた。
電通PR・細川一成氏(左)、佐々木紀彦 NewsPicks編集長。
ニュースはあくまで「題材」
(左側)自分がフォローしている人が“Pick”しコメントしたニュースがタイムラインに配信され、ニュースの見出しと「LIKE」数の多いコメントやフォローしている人のコメントが表示される。
(右側)識者のコメントを読むことでニュースの見方が分かり、理解が深まり議論のきっかけにもなっている。ちなみにコメントは1回しかできないので、論争にはならない。
細川 ▶編集長ご就任、おめでとうございます。
佐々木 ▶ありがとうございます。
細川 ▶キュレーションメディアで編集長というのは珍しいですね。NewsPicksは堀江貴文さんや竹中平蔵さんなどユーザー兼ピッカーの方が編集者の役割を果たすメディア(図1)だというイメージがありますが、その編集長は何をされるんですか?
佐々木 ▶編集長・編集者としての私の仕事は大きく3つあります。まずは、ニュースをピックアップしてコメントするピッカーの方を探し、お誘いすることです。コメント自体は誰でもできますが、今でも佐山展生さんや夏野剛さんといった有識者の方々にピッカーをお願いしており、専門性のある人を増やして多様性を持たせたいと思っています。
2つ目は、コンテンツそのものの調達です。今すでに60を超えるメディア媒体と契約して主に無料で読める情報をアグリゲートしていますが、その他にも魅力的なコンテンツが世の中にまだまだ存在します。今後は、世界中のメディア媒体とパートナーシップを築いていきたいと考えています。
3つ目は、今後展開する有料のオリジナルコンテンツの制作です。
細川 ▶NewsPicksは、コメント機能が ...