ロコンド PR&コンシェルジュ チームリーダー 川口亜沙美氏(かわぐち・あさみ)
オンワード樫山に新卒入社し、メンズファッションブランドの販売に従事。2010年にロコンドに転職し、半年間コンシェルジュを務める。11年6月から現職。
「お客さまの顔が見えない接客で、どこまで自分のスキルが試せるかを挑戦したくてロコンドを選びました」。前職でメンズファッションの販売員を7年経験した川口亜沙美さんは、心機一転、創業して間もないロコンドへ2010年11月に転職した。同社は、靴やファッションのECサイトを運営する通販会社。「買ってから選ぶ」をコンセプトに、送料無料、30日間返品無料、電話で顧客対応を行うコンシェルジュなどのサービスを充実させている。
入社後は接客のスキルを活かしてコンシェルジュを担当していた川口さんだが、11年6月にPR担当にならないかと打診された。「コンシェルジュとしてできるのは、目の前のお客さまに対応すること。でも、メディアの力で当社のサービスの認知度自体を上げられたら、事業への貢献は大きいと思い、是非やらせてほしいと即答しました」。
当初は、契約していたフリーのPRコンサルタントと共に情報をコンスタントに発信する環境を整え、メディアキャラバンのやり方なども学んでいった。1年後にはメディアとのパイプを太くするため、新たにPR会社と契約し、1年かけてノウハウを蓄積していった。「広報の仕事は、軸さえぶれなければ自分なりの考えややり方で成果が出せる」。そう考え、今年1月からは外部の手を借りずに孤軍奮闘する日々だ。
一つひとつの案件に対応する中での学びは多い。たとえば、12年5月に朝の情報番組「はなまるマーケット」(TBS系列)で紹介されると、放送後はサーバーのダウンを心配するほどのアクセスが殺到した。「当社のメインユーザーは主婦層。主婦層が夕食の準備で忙しい夕方のニュース番組ではなく、9時から15時の朝、昼の情報番組への露出は反響が大きいことを実感しました」。これ以降、狙うべきメディアが明確になったという。
また、13年5月に川口さんが企画した「母の日の出張コンシェルジュサービス」は、プレスリリースに書いた「イケメンコンシェルジュがお届け」という言葉がフックとなり、ウェブメディアに多数掲載。それがYahoo!ニュースに転載され、記事を見たテレビ局10数社から問い合わせが舞い込むなど、それまでにはない大きな反響を呼んだ。ウェブの地道な種まきが、その後の大きな成果につながると実感した経験だ。
上場を視野に入れているロコンドで、今後は“会社の顔”として習得すべき課題もある。「会社の経営面やIRなど数値的な知識を強化し、安定して情報を伝えられるようになりたい」。
「セーラームーン」20周年記念のiPhoneケースとエヴァンゲリオン初号機のペン。メディアとの会話のきっかけにつながるユニークなグッズを意識して使用している。
- 最近気になるニュース:ワールドカップブラジル大会
- よく見るテレビ・雑誌・ウェブ:『ルーズヴェルト・ゲーム』、WBS、ハイファッション雑誌
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