国内の大手メーカーは、いかに海外での知名度を高めてきたのか。特に近年、力を入れている市場や領域などを中心に、現在取り組んでいる具体的な広報活動とその課題について紹介します。
研修施設を進出の足がかりに中国・広東省の研修施設の様子。これをきっかけに中国への本格的な参入がスタートした。
中国版『Oggi』とのコラボも
家庭用の体重計販売はもちろん、レシピ本「体脂肪計タニタの社員食堂」(大和書房刊)シリーズのヒットを皮切りに、健康や美容分野で幅広く事業を展開するタニタ。
海外部門では、1988年に初の海外拠点となるアメリカ、香港に現地法人を設立したところからスタートした。現在売上の約3割が海外市場によるもので、その多くは、欧州や北米が占めている。今後は海外の割合を5割にまで増やしていく方針を掲げている。これに先立ち、同社が今後の事業拡大を目指しているのは中国だ。
タニタでは、1997年に中国への事業進出の足がかりとして、広東省東莞市の工場内に工業デザインを教える現地の大学教師にデザインについて指導する「国際芸術研修所」を創設した。
2007年、ちょうど設立から10年となった節目をとらえ、中国国内や日本にこの取り組みをPRしようと、 ...
あと79%