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広まる企業リスクにどう向き合うか

笹子トンネル事故、食品メーカー異物混入に学ぶ「有事に広報はどう動くべきか」

管野吉信

企業のリスクが拡大している。冷凍食品への農薬混入、悪ふざけ写真のインターネットへの掲載といった「社内テロ」をはじめ、悪評を受けるレピュテーショナルリスクなども活発だ。これらのリスクは企業業績を直撃し、最悪の場合、市場からの撤退=倒産を招く。あらためて、リスクにどう向き合うかを考察する。

広報マンが最も憂鬱になるのは、所属企業のトップが引き起こした不祥事である。「臭いものにはフタを」と命じられ、社会や顧客との板挟みにあって苦労必至となる。しかし、それ以外のケースでは、機転を利かせて適切に対処すれば、リスクを軽減できる。会社を守る方法を伝授したい。

笹子事故を受け、冷静に対処

山梨県大月市笹子町の中央自動車道上り線笹子トンネルで2012年12月2日に発生した天井板落下事故をご記憶の方は多いだろう。走行中の車が巻き込まれて9人の方が亡くなった惨事となった。NEXCO中日本は12月3日の記者会見で「トンネル本体上部の天井(覆工コンクリート)と、天井板を支える吊り金具をつなぐボルト(コンクリートアンカー、直径1.6cm、長さ23cm)が抜けている箇所があった」ことを明らかにした。

この段階では、

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