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楽天・二重価格表示問題 「頭を下げない」謝罪会見に学ぶ

山口利昭

頻発している、企業コンプライアンスや内部統制に関する企業リスク事例。こうした危機に備え、企業イメージの構築・発信を担う広報担当者が押さえておくべき企業法務とは。昨今のニュースをもとに、企業価値と法律に関連するポイントを解説する。

「頭を下げない」楽天の謝罪会見
楽天は4月25日、運営するオンラインショッピングモール「楽天市場」の二重価格表示問題について、従業員18人が出店店舗に対して元値を釣り上げて安く見せる不当価格表示を提案していたと発表。記者会見に出席したのは、楽天代表取締役副社長の山田善久氏と同執行役員の河野奈保氏。半額と信じて通常価格で商品を購入した利用者もいたはずだが、通常のお詫び会見で行われる頭を下げての謝罪はなかった。

再燃した二重価格表示問題

「楽天市場」のセールで商品の元値を不当につり上げ、大幅に割り引いて販売しているように見せかける、いわゆる「二重価格表示」問題について、楽天は2014年4月25日、同社の社員18人が合計26店舗に対して不当表示を提案したとする調査結果を公表した。この公表において、同社は「組織的な関与は認められなかった」として、担当の執行役員ら4人について減俸処分を行ったものの、実際に提案をした社員らに対する社内処分は行わなかった。

楽天では昨年11月、楽天ゴールデンイーグルスのプロ野球日本一を記念したセールで、出店事業者が通常価格を引き上げて大幅に割引しているように見せかけた問題が発覚した際、自社の関与を否定し、出店事業者の責任によるものとして、商品削除、出店停止、出店契約の解除などの措置に出ていた。ところが今年3月に、複数の同社社員が、出店事業者に通常価格を引き上げ、大幅に割引していると見せかけるように指示したとの報道がなされた。これに対して楽天は「現時点でそのような事実は確認されていないが、引き続き調査する。社内に調査委員会を設けて、社員の関与が確認されれば社内の規定にそって厳重に対処する」と、マスコミ向けに対外広報を行った(3月20日付日本経済新聞電子版記事より)。

本件に関する法律専門家としての関心は ...

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