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専門メディアに注目せよ

専門メディアが応える4つの広報課題(1)特定のステークホルダーに深く届く

曙ブレーキ工業、エステー、LIXILほか

影響力の大きいテレビや全国紙だけでなく、専門メディアに注目すべき理由とは何か。広報担当者が直面する課題と、それに応える専門メディアの活用法。ベテラン広報担当者たちに、その考え方とノウハウを聞いた。

図1 取引先を含む業界内に、確実に情報が伝わるのが専門メディア
専門メディアは、その業界にいる取引先(サプライヤーなどのパートナー企業、商品を生活者に届けてくれる流通関係者など)に、確実に商品情報や企業としての取り組みを伝えてくれる。

1. 売上に直結しづらい

特定のステークホルダーに深く届く

読者ターゲットが明確

全国紙、ブロック紙、地方紙に産業経済紙、加えて各業界の専門紙誌。さらに近年はウェブメディア、オウンドメディアまで。広報活動における情報発信の手段となるメディアは、近年多様化、急増している。そのような状況にあって、ベテラン広報の多くが専門メディアを重要と考える理由は「その読者が明確である」ことにある。

専門メディアの主要読者は流通関係者であり、新商品情報や市場動向、販促施策などの情報収集を目的に購読している。そのため、メーカー側は新商品情報やキャンペーン情報を中心に情報を提供することが多い。新商品やその周辺情報を専門メディアを通じて伝えられれば、事業や商品の直接的な営業支援になる。

LIXILで長年広報を務めてきたAさんは、「専門メディアはターゲットが明確で、本当に伝えたい人に確実に伝わる記事が出ることのメリットが大きい」と話す。たとえば、同社の最も大きな取引先の一つである工務店に新商品の情報を伝えたいのであれば、彼らが読んでいる業界紙『新建ハウジング』で記事の露出を図る。ビル向けの節水トイレであれば大手ゼネコンの幹部層が読んでいる建設3紙と呼ばれる『日刊建設工業新聞』『日刊建設産業新聞』『建設通信新聞』をメディアターゲットに据える。また、デザイン性の高い商品を建築家に知らせたい場合には、雑誌『Casa BRUTUS』を狙う。これらの取り組みは、狙った取引先を獲得するための強力な営業支援になっている。

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