広く知られていないからこそ、メディアにとってはネタの宝庫という面も。メディアに取材したくなるポイントについて聞いた。
他にない切り口があるか
「一般に馴染みのないうちの会社が、テレビになんか取り上げられるわけがない」、「そもそもうちには広報担当者だっていないし」――。特に中小のBtoB企業の広報担当者らからよく聞かれる言葉だ。それは本当だろうか。メディアは広く世に出ているものばかりを追いかけているわけではない。むしろ一般に馴染みがないからこそ紹介したいと考える可能性も大いにある。
「他にはない技術や切り口が見つかりやすいBtoB企業は、むしろ取材したい対象」と話すのは、『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)の総合演出を担当する大松雅和氏。「取材先を選定する際のポイントは、他にはないオリジナリティがあるか、ということ。BtoB企業は、これまであまりテレビカメラが入っていないこともあり、切り口さえ見つかれば面白いコンテンツになると思っています」。その切り口とは「へえ、あれってそうやって作っているんだ」ということなど、一般生活者である視聴者との何らかの“接点”が見つけられるもの。「例えば車ではなく“車輪”をテーマとすることで、独自の切り口になる。業界ナンバーワンの企業からリサーチすることが多いですね」。
『がっちりマンデー!!』(TBSテレビ)
(毎週日曜 あさ7時30分〜)
経済バラエティ番組。世界的大企業から小さな町工場、アイデアひとつでヒットを生んだ人物まで、お金を生み出すビジネスの裏側を紹介する。中心となる制作スタッフ数は17人。8人のディレクターがそれぞれ、2カ月単位で1テーマを担当する。1テーマにかける取材期間は約2カ月。2週間に一度、企画会議を行い、各回のテーマ・取材先を決める。