「戦略PR」が叫ばれ始めた頃から急速に増えたといわれる調査リリースだが、もっと前から地道に調査を重ね、メディア向けに発信してきたのがミツカン。現在にいたるまで継続発信を続けている、その理由とは。
切り口(1)魚
「魚料理に関する調査」(2013年2月25日配信)
“魚離れ”が進んでいると言われる昨今、魚料理の喫食や調理に関する実態・意識を探るべく、首都圏・関西圏に住む30~40代の子供を持つ主婦412人を対象に調査を実施。“魚料理を食べるのが好きな人は約8割”という結果をはじめ、食べる頻度や、家庭で作らない理由などを紹介。末尾に、家庭でも手軽にできる簡単レシピや人気の寿司ネタランキングなどを紹介している。
調査リリースの先駆けとも言えるのが、25年も前から調査リリースを継続して発信し続けているミツカン。日本全国に水炊きを普及させるきっかけになったと言われる「味ぽん」をはじめ、創業から200年を超えて日本の食文化を支える商品、メニューを提供してきた同社は、これまで100本を超える調査リリースを配信してきた。
調査リリースに取り組み始めた背景は、生活者の実態や意識の調査結果から浮き彫りとなった、メニューを主とした自社の提案に関連する“気づき”を世に広めたいと考えたため。調査結果をもとに、世の中の“傾向”“現象”として発信することで、メニューなどの提案を後押しする一助になればと考えた。また、調査の継続的な発信によってメディアとの関係構築・強化のための取り組みの材料としても機能している。
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