日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

社会の合意を得る方法

TPPにWTO、交渉対象が複数国化する世界のパブリックアフェアーズ環境

西谷武夫(ウェーバー・シャンドウィック・ワールドワイド 代表取締役会長)

現在、日本も関わるWTOやTPP。これらは全て多国間協議だ。交渉対象が複数国化する世界のパブリックアフェアーズ環境。ここでは、EUからグローバル時代の対応策を学ぶ。

EU 各機関の法案制定関係

EUでは、法案策定までのプレーヤーが多岐にわたる。これらの関係を覚えて働きかけることが重要だ。

パブリックアフェアーズ(PA)とは、政府関係者に直接働きかけるロビイング活動に、マスコミなどを活用したPRのコミュニケーション活動を統合したもの。政府の政策決定や法律・規則の制定に影響力を行使しようとするのが目的である。

従来は、政策の決定者が限られていたので、ピンポイントで働きかけることが可能であり、ロビイングは比較的単純な活動だった。しかし、政治の民主化と経済のグローバル化が進んだ現在では、決定プロセスの透明性はもとより、利害関係者も多岐にわたっており、世論形成は複雑になっている。そうした中で、より公正・公平でかつ効果的なコミュニケーション手法としてPAが重要になってきている。

こうした環境の変化とロビイング活動の潮流を読むには、欧州連合(EU)が最適である。ファッションをはじめ、ヨーロッパの環境規制や人権問題の流れは、米国や日本など海外に大きな影響を与える。関税の撤廃に始まったヨーロッパの共同体市場が、今の世界貿易機関(WTO)や自由貿易協定(FTA)の流れを推進してきているという事実からも明らかである。

あと85%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

社会の合意を得る方法 の記事一覧

JAL対ANA、羽田の新規発着枠をめぐるパブリックアフェアーズの攻防
国を越えた政策協力が、日米首脳共同宣言に採用されるまで
まちづくりにも注力。役割が変化する政策シンクタンク
古民家再生に立ちはだかる法の壁、いかに乗り越えたか?
「対話する、参加する」姿勢が社会をより良く変える
TPPにWTO、交渉対象が複数国化する世界のパブリックアフェアーズ環境(この記事です)
規制緩和のその先へ、ネット事業者が描く未来
パブリックアフェアーズは透明性高まる社会の要請
戦略PRも効かない時代、企業経営の中核にパブリックアフェアーズを
「派遣切り」に「派遣村」、業界のネガティブイメージを払しょく
世論との対話がPRの原点
5517万人が使う署名サイトに学ぶ、社会の動かし方
日米を魅了するケネディ大使、同盟強化はビジネスにどう生きる?

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する