広報部をつくりたい、広報機能を強化したいと思う方、必見!「新しい時代の倉庫会社」として事業の多角化を進める中、広報を強化する寺田倉庫を取材しました。
預けるをポジティブに変える
ワインや絵画、フィルム‥‥‥保管が難しい高級品なども大切に預かる倉庫事業。クラウド上で預けたものをいつでも見ることができる新しいコンセプトの収納サービス「minikura」など従来の倉庫会社の枠を越えたサービスを生み出す寺田倉庫。自社の取り組みに対して、「面白いことをしているのだから、もっと世間にも知っていただくべきではないか。入社後、ずっとそんな思いを抱いていました」と話すのは、広報企画課課長を務める福島隆顕氏。2012年9月にウェブマスターとして中途入社したが、広報体制を確立するため、2013年2月から同課の指揮をとる。
同社が広報に注力することになったきっかけはいくつかある。BtoBが中心の従来の倉庫事業の枠を越える新サービス「minikura」を一般の人たちに広く知ってもらうことが、その理由の一つだ。大切なものを人に"預ける"という行為は、日本人にはなじみが薄い。預けることはこんなに便利だ、と知ってもらい、そのイメージをポジティブなものに変えていく必要があった。しかし、広告で一方的にそのようなメッセージを発信しても伝わらない。「たとえば『はなまるテレビ』で司会のヤックンが、『これは本当に便利!』と言ってくれた方が説得力がある。第三者に言ってもらうという広報の手法が効くと考えました」。クラウドで管理できること、断捨離できることなど、このサービスが"流行り"の一つとして捉えられればメディアにも振り向いてもらえる。そんな考えでキーワードを工夫してアプローチし、サービス開始からテレビ、新聞、雑誌など50件以上の露出を獲得した。