
全社員や加盟店のオーナーなどが本社のある豊橋に集まって開く「物語ファミリーコンベンション」。店舗のエピソードを集めた映像の放映や社員の表彰などが行われる。
「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などの外食事業を展開する物語コーポレーション(愛知県豊橋市)に広報室を置いたのは2011年9月。それまでも広報担当者を置いていたが、事業の拡大に伴い広報体制を拡充させる方針を掲げ、その初代の室長に就いたのが伊藤栄志さんだ。
同社が豊橋市内に新規オープンした中華料理店にアルバイトとして3年半勤めたのち、2002年に31歳で入社した。アルバイト時代も含め、7年間は司法試験を目指して勉強を続けてきたという異色の経歴の持ち主。何人もの社員から入社を勧められたという。
「働いてみて、接客が自分に向いていることに気づきました。当時の社員が楽しそうに仕事していたことも入社を決めた理由のひとつです」。法曹への道から外食ビジネスへと大きく舵を切った。入社後は、店舗の設計や出店に関する交渉業務、加盟店募集、総務などの部署を経験した。
物語コーポレーションの歴史は、1949年に豊橋市内に開いたおでん屋にまでさかのぼるが、チェーン展開を始めたのは90年代中頃から。焼肉とラーメンを二本柱に店舗を増やし、08年にはジャスダックに株式上場(現在は東証1部)。お好み焼きや和食などの新業態のほか、東京の本部機能を充実させ出店のスピードを上げているところだ。
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