情報を世に広めるにあたり、また多岐に渡る広報業務を進めるにあたり、独自のノウハウと第三者視点を持ったパートナーの存在は重要だ。発注側とパートナーとが一緒になり、明確な目標を持って進むことが特に必要となる。では、仕事を発注したくなるパートナーの条件とはどのようなものなのか?
2013年4月、体長18メートルの"ダイオウイカ"を天ぷらにして発売するとエイプリルフールネタとして発表し、驚きとともに大きな話題を創り出した讃岐うどんチェーン店・はなまるうどん。SNSを中心にウェブ上で多くの注目を集め、同社サイトへのアクセス数は通常の24倍という数字を記録した。企画の発案は、同社のコミュニケーションクリエイティブを手がける広告会社。今年1月、ダイオウイカを取り上げたNHKスペシャルが16.8%という高視聴率を獲得し話題を呼んだことを受け、毎春実施している来店促進キャンペーンの"起爆剤"として「絶対に今やるべき企画」と強い提案があったという。「当初は、"ちょっと不謹慎過ぎるのでは"と実は却下したのです。しかし"PRとして最適、ネタとしてこれほど強いものはない"と再提案を受けました」(マーケティング担当部長 田中安人氏)。その強い思いが通じ実施に踏み切ったことで、同社の存在感を各方面に知らしめる結果となった。
「これまで相当数の広告会社と付き合ったが、なかなか良いところがなかった」と話す中で、現在のパートナーの決め手は「気持ちよく仕事ができて、ブランド価値を最大限に伝えるために本当にやるべきことを突き詰めて考えてくれる」こと。パートナーに求めることは、時代の流れを読み、今やるべき施策を論理立てて設計し、細かいところまでディレクションしてくれることだ。「ひとごととしてではなく、提案段階から実施まで一貫して、楽しみながらやってくれると気持ちも良い。発注側としては、受け手が動きやすいように物事のスタンスを明確にしておくことも重要だと思います」。
- "発注する"というより、仲間として身のある議論を一緒になってできる
- 時代感を読むことに長けていて、今の時流に合わせて何が注目を集めるかを熟知している。
- インパクトある企画で存在感を高める施策を提案でき、実施まで安心して依頼できる。
- たとえ出した提案が却下されても、「なぜそれが必要か、なぜ今やるべきか」を論理立てて説明することができ、自分たちが生み出すものに強い信念と思いを持っている。
制作会社に求めること
エイプリルフール企画の"どっきりネタ"としてつくられた「ダイオウイカ天」特設サイト。