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なぜ、あの会社の株は選ばれるのか?

レオパレス21の復活基調を伝えるIR

櫻井英明(ストックウェザー「兜町カタリスト」編集長)

機関投資家だけでなく、"ファン株主"を得たいという企業が増えています。本連載では、個人投資家向けに株式の評論を行う櫻井英明氏が、マーケットで選ばれるIRコミュニケーションの秘訣を読み解きます。

数値だけでなく、会社理解を深めるストーリー仕立てのIRサイトは投資家目線に立ったもの。

IRを担当しているとどうしても人の耳目を気にすることが多い。業績や新商品の外部に対する守秘義務は当然のこととして、社内に対してもIR担当としては、気にすることが結構多い。一方で他者はIRの担当に対してどういうことを求めているのだろうか。これを考えることも結構大切である。

例えば、アナリストは、スピーディーで正確な業績見通しの開示、会社の方向性の変化などの的確な表現などを求めているはず。ただ決算発表の時期に話題になるのはアナリスト予測と市場予測の平均値の差異。業績が市場平均を下回れば大抵は株価が下落。投資家や証券マスコミはこのことについて無頓着だが、市場からは会社側が責められることが多い。そもそも勝手に業績を予想していて、結果が違ったのだから、責められるべきは予想した方だろう。「市場平均に届いていない」という解釈もアナリスト至上主義のようでいただけない。アナリスト達に媚びへつらうことなく「で、何か」と毅然と対応する平静さを持ちたいものである。以前、ある新興企業のトップは「アナリスト説明会に最高級のお弁当を出すことが企業評価に影響する」と言って実行していたことがあった。でも結局業績不振で株価は下落。要は形や格好ではなく、中身の問題ということ。その意味では変に外部を気にする必要はないのだと思う。

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