
新聞や雑誌などのメディアに頻出の企業・商品のリリースについて、配信元企業に取材し、その広報戦略やリリースづくりの実践ノウハウを紹介する「リリース道場」。今回は、IT企業が主催する地域イベントのリリースを紹介します。
ネット事業のPRは難しい
10月半ば、「下北沢カレーフェスティバル2013」というユニークなイベントが町ぐるみで開催されました。そのイベントの主催者となっていたのが、「I LOVE下北沢」という地域密着型SNSを運営するIT企業のパイプドビッツです。
そもそもネット系コンテンツのPRは総じて厳しいものがあります。それは商品や施設、イベントなどと異なり、前面に押し出せるビジュアル要素が無いからです。そんな中で、多くのメディアに掲載された「下北沢カレーフェスティバル」を例に、IT企業が行うリアルイベントとPRの関係性を見てみたいと思います。
パイプドビッツは「情報資産の銀行」を標榜し、インターネットを用いた使い勝手のいいプラットフォームをクライアントに販売し、クライアントはその中で社内情報や顧客情報を管理したり、世間に情報を発信したりできます。また、そのシステムを用いて自社でも政治情報を集約する「政治山」や美容情報を集約する「美歴」などを運営しており、その地域バージョンが「I LOVE下北沢」です。本来ならSNSだけを運営していればいいのかもしれませんが、地域事業となるとどうしても現地に出向いて密に意思を疎通することが求められ、その中で生まれたのがカレーフェスです。
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