新しいアイデアや事業は、社内のコミュニケーションの場から生まれることも少なくない。こうした作用を生み出すスペースを設けている企業のオフィス哲学とは?
エントランスを入ると、真っ先に目に飛び込む大きなキッチン。メディアや流通バイヤー向けの展示会もオフィスで行うことが多く、キッチン家電や雑貨などを実際に使用しながら説明する場としても活用している。後方に見えるのが、社員の机が並ぶオフィススペース。普段は社員同士のコミュニケーションの場として機能している。
1 キッチンの周辺。ワークスペース、コミュニケーションスペースとそれぞれの空間で床の素材を変えており、オン・オフの切り替えにつなげている。
2 エレベーターのドアが開くと、こちらのエントランスがお出迎え。奥の壁面の植物は、タンクの水をタイマーで給水設定しており、水の音や光も楽しめる。
3 フロアで最も大きいミーティングスペース。ホワイトボードの広い壁を使って、アイデアを自由に書き込める。ミーティングスペースにも仕切りはない。
21ブランドに渡る家電、コスメ、インテリア雑貨などの企画、卸・小売事業や空間プロデュースなどを事業展開するイデア・インターナショナル。CMや雑誌撮影などでも使用されることが多い同社オフィスは、2008年の移転から現在5年目。ビル内で2フロアをオフィス空間として使用している。
「オフィスそのものがショールーム的な役割を果たしています」と話すのは、オフィスの空間プロデュースを手掛けた経営戦略部 クリエイティブディレクターの石川康宏氏。製品や空間プロデュースの世界観を体現する場として、メディアや流通バイヤー向け展示会、商談などにもオフィスをフル活用している。