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広報視点で変わる人材採用

「採用は企業のブランディングの一環」予算増加でエントリー数も倍増

阪急阪神エクスプレス

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企業説明会などで学生に配布したツール。縦長の6枚のカードは情報を絞り、国際物流業界の魅力や採用サイトの案内を記した。右端のケースはチケットホルダーとして使えるもの。会社案内のようにかさばらず、学生の負担にならないようなツール制作を心掛けたという。

広報視点が入ると、企業の新卒採用はどう変わるのか。国際物流業界大手の阪急阪神エクスプレスがこの1年で進めた新卒採用プロジェクトをもとに、企業のファンをつくる採用のあり方を考える。

「ブランディング」で予算獲得

「当社が新卒で採用するのは30人程度。エントリー数が4000人とすれば、3970人は採用することができません。この大多数の就活生にしっかりと広報しないのは、もったいないと考えました」――。阪急阪神エクスプレスで広報業務を統括する河西政人・経営企画部副部長は振り返る。同社は2014年入社の新卒採用で、これまで人事部門のみが手掛けてきた採用活動に広報が参加し、ツールや説明会など一連のプロセスに改良を重ねたところ、前年度比倍増となる4000人強の応募を集めた。また選考に進んだ学生の反応から意識の高さを感じられるなど、手応えを得ることができたという。

採用に広報視点が入ると具体的に何が変わるのか。同社の過去1年にわたる取り組みを振り返りたい。

「人事・採用のプロである人事部門と、広報のプロである我々が違った視点とノウハウを持ち寄ることで、相乗効果が得られるはず」(河西氏)として、採用活動に広報が貢献できることについて経営層に提案した。

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