業界では通例の広報施策の中でも、「本当に生活者に届いているのだろうか」と疑問を感じながら、何となく、とりあえず続けているもの、ありませんか? 生活者視点を意識したその疑問は、広報にとって大切な視点のはず。本企画では、"業界あるあるマンネリ施策"を5つの「事件」として区切り、それぞれの事件に対し一生活者の"お茶の間視点"として、主婦ライターの大隈明子氏に率直な意見と心の内を語ってもらった。
世界記録に到達して、直接事業に貢献するのだろうか......と素朴な疑問も生まれる。「画作り」も一苦労だ。
乱立する"世界一"
地域活性化のイベントや企業の広報活動の一環で「ギネス記録に挑戦」はよく活用される。なかでも「世界一大きい(長い)〇〇を作ろう!」は最も挑戦しやすいパターン。たとえば、福島県郡山市で行われた「最も長い麺が入った皿の列」やパティシエを目指す高校生が挑戦した「世界最長のロールケーキ」の例は記憶に新しい。前者はトヨタ自動車の体験型イベント、後者は貝印のスイーツ甲子園PRイベントの一環として行われたものだが、企業名があまり前面に出てこないと感じるのは私だけだろうか。
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