既存顧客のロイヤルティを高め、企業・ブランドに対する愛着を育ててファンにすること=「ファン化」は、買い続けたくなる関係づくりにおいて重要な戦略だ。しかし、SUPER STUDIO シニアエキスパートの佐藤秀和氏はすべての企業やブランドが「ファン化」を目指すべきだというわけではないと話す。
従来のパーチェスファネルと既存顧客の維持に焦点を当てたインフルエンスファネルを組み合わせた、ダブルファネルの最後のフェーズが「ロイヤル化」。国内人口が減少する今、ロイヤル顧客を増やすために、ファンマーケティングやコミュニティマーケティングによる「ファン化」に取り組む企業はますます増えています。
商品のファンではないけど無意識に買ってしまう状態
商品を買い続けてもらうためには、「ファン化」という状態はブランドにとって理想的であると思います。しかしその一方で、私たちが商品を選ぶ時に、「この商品やブランドの熱狂的なファンだから買おう」と商品購入を決めるような機会はどれほどあるでしょうか。
例えば、私にはずっと使い続けているシャンプーがあります。しかし私は、このシャンプーブランドやその会社に対して「すごく好きだ」「ファンだ」と公言できるほどの感情を持ったことはありません。...
あと79%