消費者が「ワクワク感」を感じる瞬間はモノを買う動機へと直結する。本記事では、電通デジタルの有川昂佑氏が、リアル店舗における「ワクワク感」が来店率に与える割合とその重要性を解説。さらに、消費者の期待感が今後のAI活用にもたらす影響を考察する。
コロナ禍をきっかけにデジタル化が加速し、消費者は「購買体験の便利さ」に対して迅速な対応を求めるようになりました。その結果、オンラインでの購買が主流となり、2022年にEC利用経験率は約90%※1に達しました。オンラインで多くのブランドの商品を自宅から便利に購入できるようになったからこそ、消費者が店舗を訪れる際には「便利さ」以外の要因がより一層重要視されていると考えられます。
その中でも、店舗への来店動機を探る上で重要な要素となるのが「ワクワク感」です。2022年に電通デジタルが実施した調査では、ワクワクが店舗への来店行動の鍵になるという仮説のもと、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、百貨店、家電量販店の5業態において、消費者の店舗での「ワクワク感」が来店頻度にどのように影響するかを検証しました。
調査結果によると、すべての業態において、店舗での購買体験に「ワクワクしている人」は「ワクワクしていない人」に比べて来店頻度が高いことがわかりました。特に...
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