ナポリタン専門店 スパゲッティーのパンチョ の出店ラッシュが続いている。都内では駅付近のビルで、郊外ではロードサイド店として見かけることも増えてきたのではないだろうか。そんな好調さがうかがえるスパゲッティーのパンチョは、なぜナポリタンに着目し、顧客からの支持を得られてきているのか。CEOの野尻圭介氏が戦略と見据える未来を語った。
なぜナポリタン専門店なのか スパゲッティーのパンチョ創業秘話
──「スパゲッティーのパンチョ」をよく見かけるようになりました。創業までの経緯を教えてください。
パンチョの親会社である5IVE GROUPは元々、B級グルメ研究所という会社で吉祥寺どんぶりという肉のスタミナ丼を提供する店舗を8~9店舗運営していました。名物はガッツリとした大盛りのどんぶりだったこともあり、男性会社員向けに提供していたのですが、そんなときに襲ったのが牛丼チェーンの価格競争やデフレです。手頃な値段で大盛りのごはんを提供することが難しくなったことで、経営が厳しくなってしまいました。
そこで、同じく男性会社員向けで、牛丼のように一品で「おいしい」を提供できるコンセプトを探していたところ、着目したのがスパゲッティーでした。
──スパゲッティーというと女性の利用やデートでの利用が多いイメージもあります。なぜ男性向けでスパゲッティーだったのでしょうか。
たしかにスパゲッティーと聞くと男性が単身でふらっと立ち寄る印象はないですよね。ですが、このイメージこそスパゲッティーに着目した理由でもありました。
というのも先ほどから申しているとおり、当時は都内や郊外含めて、男性が1人で気軽に入れるスパゲッティー店は存在していなかったんですよ。今となっては他チェーン店も1人用席を用意するようになりましたが、当時は少なかったと言えます。だからこそ、男性向けのスパゲッティー店として経営していくことを…
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